【名刺管理のデジタル化をご検討中の企業必見!】名刺を使った顧客戦略について解説

名刺を使った顧客戦略〜名刺管理デジタル化のコツ

日頃、ビジネス活動をしていれば多くの名刺が蓄積されていきます。
従業員数が多い会社であればあるほど、交換した名刺の数は膨大な規模になると思います。

改めて名刺の使い方を考えてみる

本来、名刺を差し出すのは、初対面の相手に自分の名前や連絡先、所属などのプロフィール情報を知ってもらう自己PRのためです。これはご自分だけではなく、相手にも同じことです。名刺に掲載した情報や変わった漢字を用いる名前、部署名などがアイスブレイクのきっかけを作ってくれることもあります。

では、名刺の起源はご存知でしょうか?
諸説ありますが、一般的に中国が発祥とされています。そこからヨーロッパへ、次に日本へと流れてきたそうです。丁度、19世紀はじめの日本は江戸時代でした。

名刺の起源は江戸時代

当初の名刺の利用目的とは、訪問先で相手が不在の時に置く“メッセージカード”だったようです。幕末で西洋の印刷技術が入ってくるまでは、和紙に墨で書いたものが主流だったそうです。現在は名前の左上は会社のロゴが印刷されていますが、当時は家紋を印刷した名刺が多かったようです。

明治維新の風が吹き、西洋諸国との関りが盛んになると、名刺は社交界で重要なツールとして機能するようになり、現代のような自己PR目的になったそうです。

そして、名刺の管理方法といえば、従来は名刺ボックスや名刺ファイルなどに保管されていましたが、昨今、デジタル化の流れで名刺をデータ化することが主流となりつつあります。

なぜ、名刺をデータ化するのでしょう?

名刺をデータ化するのが流行っているのはなぜでしょうか?
ここでは名刺をデータ化したことによって得られるメリットについて書いていきます。

目的の名刺に瞬時にたどり着く

名刺をボックスやフォルダで管理していると、目的の名刺にたどり着くまでに時間がかかります。管理をきちんとされている方は、細かくインデックスを付けたり名刺を時系列、ジャンル別に並べたりしていますが、それでも数が増えてくるとその探索に時間を要すことになります。
また、数が多ければ多いほど、保管場所を取られてしまうこともあるでしょう。

名刺データの一元化

名刺の管理ツールでは、データ化された名刺をキーワード検索したり、時系列に分けたり、特定のタグを付けた名刺のみ表示するようなことが可能です。

後述の置き場所という意味でも、一般的にはクラウド保存ですから、置き場所を取られることはありません。

ちなみに、私は名刺管理ツールへ一旦スキャンした後は、名刺をシュレッダーにかけてしまいます。極端と思われるかもしれませんが、私はデータ化した原本を紙で持っていることにベネフィットを感じないからです。この辺は人それぞれやりやすい方法で良いと思います。

相手の顔がちゃんと見えるようになる

最近では名刺に顔写真を印刷している会社も多いですが、まだまだ文字だけの名刺が多いと思います。この”顔”とは、ビジュアル的なことのみを指しているのではなく、相手との出会いをちゃんと覚えているかどうかということを指しています。

相手の顔がちゃんと見える

名刺にメモを残している几帳面な方も多いと思います。名刺の裏に相手の好きなものや交換時のプロジェクト名を書いている方もいらっしゃるでしょう。

しかし、名刺の紙面には限界がありますから、これらを名刺に残すよりもデータに残した方が効率が良いと思います。
多くの名刺管理ツールでは、個々の名刺情報にメモを残す機能が実装されています。

さらに、取引先も同じ名刺管理ツールを使っていれば、ツールによっては相手や自分が共有した顔写真を表示したり、これまでの異動履歴や転職履歴を表示することが可能なものもあります。

名刺データ化によるプラスアルファ

さらに、名刺をデータ化することで、プラスアルファのメリットが生まれます。
たとえば、自分が現在進行中の案件でそのキーマンとなる方が初対面だった場合、大きな会社になればなるほど、意外と会社の中の誰かが既に相手と繋がっている場合があります。しかも、営業部門ではなく、総務や人事が繋がっていることが多々あったりします。

人と人のつながりというのは、ジグソーパズルのようなものです。

データで人脈が見える

このときに名刺を紙で管理していれば、会社の中の誰が相手と知り合いなのかは、人脈を辿っていかないと分かりません。

しかし、高機能な名刺管理ツールを全社に導入していれば、そのキーマンと名刺交換してデータを入力した時点で、「○○様は総務部の○○さんが名刺交換しています」といったメッセージが表示されるのです。

しかも、いつ頃、相手がどんな部門に、どんな会社にいらっしゃったときに名刺交換したのかを検索することができます。後はその方に連絡して詳しい話を聞くだけですね。もしかすると、代わりにアポイントを取ってくれるかもしれません。

加えて、CRMSFA を導入すれば、その名刺情報に日常のコンタクトが紐付いていきますから、さらに深くお客様を理解することができるようになります。

リスクは無いのか?

名刺のデータ化は都合の良いことばかりではなく、少なからずリスクも伴います。データになるわけですから、退職される従業員が一括で持ち出してしまうといったリスクも考えられます。
また、「名刺は個人情報保護の対象なのでは?」といった疑問もあることでしょう。

個人情報保護法の対象では?

個人情報保護法は、個人情報を扱う事業者に個人情報保護の義務を課す法律です。
名刺そのものは個人情報というよりも個人PRといった意味合いになります。ですから、従業員が個人的に名刺を誰かに手渡したり、名刺入れの中に入れっぱなしになっていても個人情報とはなりません。

しかし、その名刺の状態によっては、個人情報保護法の対象となるのです。個人情報保護法が適用されるパターンとは、「名刺をファイリングした場合」、「名刺をデータベース化した場合」ということになります。

改正個人情報保護法は大丈夫?

そして従来の個人情報保護法では、名刺の数が5,000人分以下であれば、データベース化していても対象にはなりませんでした。そのため、名刺の数が少ない中小企業は個人情報保護法を考慮する必要はありませんでした(2020年時点)。
個人情報保護法の適用対象も、個人事業主や非営利団体、自治会除く法人に限られていました。

しかし、令和4年4月1日から施行される「改正個人情報保護法」では、この成約がすべて無くなってしまいます。

改正後は、第三者に名刺情報をデータとして提供する場合、提供する情報の項目を個人情報保護委員会に届け出る必要があります。さらに、届け出を行った項目はインターネットなどで公表しなければなりません。
ただ、あくまでも、管理を第三者へ依頼する場合や譲渡する場合の話です。ここで言う第三者提供とは、第三者が自由に扱える形でデータを渡す場合に限ります。データを他社と共同利用する場合や、業務委託のためにデータを提供する場合は、第三者提供に該当しません。

名刺管理ツールのお勧め

私は以前の職場で「Sansan」を使っていました。現在は同じSansanの「Eight」というサービスを使っています。Sansanはそれなりに費用がかかりますが、導入後のメリットはかなり大きかったと思います。特に前職でデジタルマーケティングの部門を立ち上げていた私にとっては、メールマガジンの送り先が一気に何万件も増え、目に見えて効果が出るようになりました。ある程度大きな組織にはお勧めです。

代わって、Eightはとても安価に導入でき、Sansanの名刺管理クオリティも実感できるため、とてもお勧めです。
いずれも共通しているのは、企業で契約すれば社内の名刺が全員で共有できることです。企業で統制すれば、退職で名刺情報をすべて持っていかれるといったことも防ぐことができます。

ビジネスパーソンにとって、名刺はある意味これまでの自分を語るうえで、ポートフォリオのようなものです。ですから、これを資産としてしっかり管理し、且つ常に利活用することで事業の継続性を高めることができるはずです。

名刺管理機能に簡易的な CRM 機能が付いたツールもありますが、あくまでも簡易的です。
最もお勧めなパターンは、「名刺管理ツール+事業に合った CRM の導入」です。

必ずしも高機能なツールが必要であるわけではないので、比較サイトなどで調査してみてはいかがでしょうか?

参考:比較サイトITトレンド | 名刺管理比較

【ホワイトペーパー】営業ツール導入を成功させる5tips!

名刺管理ツール含め、現在、営業向けの DX ツールは企業の成長にとって欠かせないものになりつつあります。
こういった業務ツールを導入される際には、単に導入しただけでは十分なベネフィットを生み出すことができません。綿密な計画に従って、ひとつのプロジェクトを立ち上げ、運用していくことをお勧めします。

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▼略歴

  • 学生時代には経営・財務の分野を学び、建設・不動産業界で経理部に在席。
  • 家電メーカーにて直営店舗の運営、マーチャンダイザーを経験。PCのBTOビジネス推進やホームネットワークの普及推進、デジタル家電活用のセミナー講師、直営の免税店を経験。
    同時に、グループ企業のWEBマスターとして、ポータルサイト、eコマースサイトの制作・運営、情報セキュリティマネジメント、ナレッジマネジメントを推進。
  • 家電量販店にて情報部門リーダー、都心店舗の店長を経験。
    その後、店舗開発部で新店舗出店時のレイアウト設計やスタッフの育成、出店準備、VMDの企画・制作などを歴任。
  • システムインテグレーターとして、手術室及び血管造影室の画像・映像配信システムの開発・設計、エンジニアリングを担当。さらに、遠隔手術支援システムの企画・開発を担当し、専門誌へ医師の偏在問題に関する論文を寄稿。
    また、医療向けシステムやフェリーの設備を安全にリモートメンテナンスするソリューションを開発・運用。
    その後、会社のリブランディングプロジェクトへの参画、デジタルマーケティング組織の立ち上げ、メディカル組織のマネジメントを経験。
  • 論文 医師偏在の課題と向き合う遠隔手術支援ソリューション(CiNiiで検索
  • 論文 手術室の生産性向上に貢献する医療映像ソリューション(CiNiiで検索
  • 現在、企業向けにIT技術者育成セミナー(ネットワーク/ウェブデザイン等)を主催しております。