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人材不足が解決しないのはなぜか?

人材不足が解決しないわけ〜主要業務の仕組み化

どの企業へ訪問しても、必ず出る話題が「人材不足」です。
生産性の向上は世界から見た日本における重要課題ですが、課題は業種によって、会社によって様々で、実行は一筋縄では行きません。かといって、できる人を捕まえてこようにも、自社の業務にぴったりな人材はそんな簡単には見つかりません。

生産性を上げるひとつの方法として、重要な業務を効率よく熟せる人を増やすというのがあります。しかし、言うは易し行うは難し。会社にとって重要な業務であればあるほど、属人化してしまうことが多いのが現状かと思います。

業務を3つに分類してみる

人材不足を問題にする前に、普段行っている業務が誰にでもできるものなのか、それとも特定の技能や経験を持つ社員にしかできないものなのかを明確にすることから始めましょう。

これをやっていくと、大抵の会社は「できる人がいない」のではなく、「できる人を育成できていない」ということに気がつくはずです。

大抵の業務は仕組み化できる

まず、普段会社で行われる業務を、抽象化し単純に3つに分類してみます。

業務の種類を3つに分類
業務の種類を3つに分類

下から「単一手順業務」というのは、目的達成までの手順が明確化しており、誰でもすぐに行える業務を指します。

「複数手順業務」とは、目的達成のためにいくつかの手順の中から、TPOに合わせて選択が必要な業務を指します。

「応用業務」とは、目的達成のために経験やそこから習得した知識から都度判断して行う必要がある業務。つまり、個人の応用力を必要とする業務を指します。

もし、「単一手順業務」「複数手順業務」が占める割合が多ければ、特別な技能を持つ社員でなくとも手順さえ覚えれば可能な業務が多いため、人材不足に悩まされることは少ないと考えられます。

しかし逆に、経験値が必要な「応用業務」が少なければ、企業に独自性がないという見方にもなるかもしれません。

応用の割合が多すぎるのは丸投げの結果

「当社はそもそも応用業務の割合が多く、少数精鋭でやっている」という会社は多いのではないでしょうか?
しかし、本当にその応用業務「単一手順業務」「複数手順業務」に分類できない業務なのでしょうか?

人材不足で悩んでいるという企業の多くは、社員の応用力に依存しすぎている傾向が見られます。

一般的に、応用業務に関わる社員の労働生産性は他の社員よりも高く、継続雇用していくためにはそれ相応の報酬を支払わなければなりません。
そして、報酬を多く支払うからには、常に大きなプロフィットを生み出すビジネスに関わってもらう必要があります。

一方、「単一手順業務」「複数手順業務」は、マニュアル化が成功すればスムーズに仕組み化が進み、応用業務と比較して人材確保も容易な傾向があります。

仕組み化で効率を上げる
仕組み化で効率を上げる

「単一手順業務」は棲み分けが容易ですが、「複数手順業務」は手順選択の際に的確な判断ができるかどうかで結果が変わってくるため、特定の人材にしかできない「応用業務」であるかのように見られがちです。ここをうまく仕組み化していくことが重要でしょう。

最終的には「単一手順業務」「複数手順業務」にあたるものをできるだけ仕組み化して効率を上げ、「応用業務」をこなす優秀な人材の育成・獲得に集中することこそが、目指すべき姿と言えるでしょう。

そこで、現在の業務割合が正しいかどうかを判断する基準として、一人あたりの労働生産性を他と比較してみる方法があります。

労働生産性の単純計算式
労働生産性の単純計算式

公益財団法人日本生産性本部では、鉱工業分野および主要産業分野の労働生産性(物的労働生産性指数)を月次・四半期・年次ベースで計測し、産業・業種別の効率性をはかる指標として1958年から生産性統計を発表しています。

詳しくはこちらをご覧ください。

他と比較して労働生産性が低いのなら、現在「応用業務」と考えている業務をマニュアル化、仕組み化により、「単一手順業務」「複数手順業務」へシフトしていくことが必要です。

そして、その枠に収まりきれない高収益なビジネスを優秀な人材に任せていくことで、労働生産性の向上が図れるはずです。

この記事を書いた人

はじめまして、僕はアシマと申します。一部ではサイト管理者と激似との噂もありますが、ご存知の方はくれぐれも内密に。
ビジネスにお役立ていただける記事をどんどん書いていきますので、宜しくお願いします。

▼アシマの中の人の略歴

  • 学生時代には経営・財務の分野を学び、建設・不動産業界で経理部に在席。
  • 家電メーカーにて直営店舗の運営、マーチャンダイザーを経験。PCのBTOビジネス推進や、デジタル一眼カメラのセミナー講師、直営の免税店を経験。
    また、グループ企業のWebマスターとして、ポータルサイト、eコマースサイトの制作・運営、情報セキュリティマネジメント、ナレッジマネジメントを推進。
  • 神奈川県の家電量販店にて情報部門リーダー、都心店舗の店長を経験。
    その後、店舗開発部で新店舗出店時のレイアウト設計やスタッフの育成、出店準備、VMDの企画・制作などを歴任。
  • システムインテグレーターとして、手術室及び血管造影室の画像・映像配信システムの開発・設計、エンジニアリングを担当。さらに、遠隔手術支援システムの企画・開発を担当し、専門誌へ医師の偏在問題に関する論文を寄稿。
    また、医療向けシステムやフェリーの設備を安全にリモートメンテナンスするソリューションを開発・運用。
    その後、会社のリブランディングプロジェクトへの参画、デジタルマーケティング組織の立ち上げ、メディカル組織のマネジメントを経験。
  • 現在はクラウドサービスの開発会社でマーケティングディレクターとして、導入企業様のコンサルタントを担当しております。