


アイデアからビジネスモデルを生み出す〜ビジネスモデル・キャンバスの使い方

【図解】顧客の認識変化を見える化する〜パーセプションフロー・モデルの考え方

1970年代ぐらいから産業のサービス化が進み、もはや現代の市場は有形性の製品を求める時代から、無形性の製品を求める時代へ変わってきていると言えます。
特に日本では GDP の約7割がサービス業から生み出されていると言われており、国内の総従業員数の8割近くはサービス業に従事しています。
また、サービス業において労働の担い手の大半が非正規社員であるという事実もあり、日本は生産性が低いと言われている原因の一つはこのサービス産業の多さにあるとも言われています。
別の面から見れば、このサービス産業の生産性向上を進めていくことが日本経済の成長に繋がるとも言えます。
生産性の向上には様々な見方がありますが、今回はこのサービス産業のアウトプットをマーケティングの フレームワーク でブラッシュアップしていくといった視点で記事を書いていきます。
まずはマーケティングのおおまかな流れについて見ていきます。
マーケティングを実施するうえで重要なことは、まず自社の市場機会を特定し、それをどのようなセグメントの誰に、どのような価値として提供していくかという「STP」戦略を考えることです。
STPとは、「セグメンテーション」「ターゲティング」「ポジショニング」の頭文字を取ったものです。
このSTP策定をさらに細かなプロセスに細分していくことで、顧客視点の戦略をさらに深く考えていくことができます。それについてはこちらの記事をご覧ください。
そしてそれに準じたどんなサービスを構築していくかを考える実行戦略が「マーケティングミックス」です。
基本的なマーケティングミックスは
「Product」「Price」「Promotion」「Place」
の 4P から考えていきます。
今回はこの「マーケティングミックス」の部分について深堀りしていきます。
具体的に言うと、マーケティングミックスとは縦軸で設定したSTP戦略を具現化し、実行段階へ移していくために行われます。
STPで定まったターゲットに対して、どのような製品(Product)をどのような価格(Price)で、どのような手法で伝達(Promotion)し、どのような手法(Place)で届けるか策定していきます。
とてもシンプルな手法に見えるのですが、実際にやってみると奥が深く、まずどういう基準で製品(Product)を考えていくかで躓いてしまうことが多いのです。
そこで、せっかく前段のSTP戦略でターゲットの便益を深く知ったわけですから、ここで一旦顧客視点に立ってみることにしましょう。