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仕事も人生もやることの明確化が大切

仕事も人生もやることの明確化が大切

叶えたい目標がある。やってみたいことがある。でも、目の前の忙しさに追われてなかなか手がつけられない…。

皆さんはできないことでご自分を責めていませんか?
本当はできないのではなく、自分の能力を引き出す方法に気がついていないだけかもしれません。今回はそんな目標達成行動の後押しをしてくれるツールをご紹介したいと思います。

マンダラチャートをご存知ですか?

マンダラチャート」をご存知ですか?
マンダラチャートは中心核から9マスに広がった「中心を達成するために行動すべきこと」に基づいて、行動計画を立てていくシンプルな ビジネスフレームワーク です。

マンダラチャートは1979年に経営コンサルタントの松村寧雄さんが開発したものです。当初は経営者や公認会計士、税理士、弁護士、各種コンサルタントの方々を中心に活用されていたようですが、後にさまざまな分野でマンダラチャートの有効性が示され、一般の方にも推奨されるようになりました。マンダラチャートの”マンダラ”は、仏教の曼荼羅の形から来ているそうです。

有名人では、大リーグでMVPを獲得したあの大谷翔平選手が高校一年生のときに作っていた「目標達成シート」がマンダラチャートのフレームワークでした。

ビジネスでは目標に対して KPI(重要業績評価指標)を作成して管理してく方法がメジャーです。
僕は以前メーカーにいたこともあり、「シックス・シグマ」という元々は品質管理に用いられていたフレームワークを学びました。当時、「ソニーシックス・シグマ」としてマーケティング向けにアレンジされ、全社導入された物を今でも使い続けています。
このマンダラチャートも考え方の根底は似通っています。しかし、もっと肩がこらず自主的に使用できることから、プライベートで使うなら、マンダラチャートを推奨しています。

今回はそのマンダラチャートの基本形であるA型チャートからはじまり、次にB型チャートまで事例を元に解説していきたいと思います。

基本チャートの作り方

A型チャート

まず、このA型チャートが基本形となります。
まずは中央のマス「センターエリア」に目的や解決したい課題を書きます。まず、自分はこれから何を達成しようとしているのかを明確にすることが大切だからです。

次に、センターエリアの目的に対して、それを達成するための8つの目標(A〜Hエリア)を周辺に書き入れていきます。

たとえば、センターエリアに「毎朝必ず朝食を摂る」という目的を書き入れた場合、各エリアに「毎朝6時に起床する」や、「朝起きたらまず歯を磨く」、「日曜日に1週間の朝食献立を作成しておく」など、自分がセンターの目的を達成できるであろうと考える目標を書き入れていきます。

B型チャートはこの「A〜Hエリア」をさらに外側に掘り下げていったものです。行動目標を明確にしていくためにも、実際にはこちらを使用することになっていくと思います。

B型チャートを木にたとえ、中央の「トランク(幹)」からそれぞれの「ブランチ(枝)」を作っていき、最後に「リーフ(葉)」を作ることで思考を深堀りしていきます。

最初からやることを多くしすぎてしまうと、取り組む前にモチベーションが落ちてしまい、本末転倒になってしまいます。まずはA型チャートで気軽にやってみたいことを可視化し、「もっとやるべきことがあるな?」と感じたらB型チャートへ移行していくのがコツです。

B型チャート

目標達成にはバランスが大切

たとえば、あなたの人生において、「大きなビジネスの成功」というのを目的とし、それに向かって目標を立てようと考えるケースを想像してみてください。

それは純粋にビジネスのことだけに集中すれば達成できるでしょうか?
もしも、働きすぎで身体を壊してしまったら?
仕事ばかりしていたことで、家庭が壊れてしまったら?

ビジネスのことだけに集中した場合、果たして大きなビジネスの成功は達成できるでしょうか?
このような人生における大きな目的を達成するためには、各方面にバランスを取った行動が大切だということが理解できると思います。それを具体的に設定し、バランスよく達成していくことに「マンダラチャート」を大いに活用することができるのです。

ビジネス成功のバランスチャート

人生というのは非常に様々な要素からできているものです。

ですから、”ビジネスの成功を人生の目的にする”と考えた場合、最低限、「健康の維持」、「仕事の安定」、「経済的な安定」、「家庭の安定」を押さえる必要があると考えることができます。

これで図のようなA型チャートができるので、次にそれぞれのブランチ(枝)を外側へ並べていき、そこからそれぞれの目標を達成するためのリーフ(葉)を作っていくことで、目標をより具体的な行動に落とし込んでいくことができます。

これが前述した「B型チャート」です。

今回は人生という大きなテーマを扱いましたが、このバランス調整は目的の大小に関係なく、達成のために重要な要素だと言えます。

マンダラチャートが発想力を高める

発想力が乏しいと感じてしまうのはなぜでしょうか?

自分の能力が不足しているから?
いいえ、それは能力の引き出し方が不十分だからです。

頭の中だけで考えているよりも、紙に書き出した方が発想力は高まります。
ただし、何のルールも無い中で、ただ目の前の紙に書き出そうとしても、徐々に考えがブレてしまって収拾がつかなくなってしまうのが落ちでしょう。

マンダラチャートのマス目に沿って広げていくことで、最初はひとつだった目的が8つの目標に、そして8つだった目標がそれぞれ8つの目標に枝分かれしていき、全部で64通りの具体的な行動計画が出来上がっていくのです。

グーグルマップの拡大・縮小機能って、とても便利ですよね?

目的地を検索すると、最初は周辺の大きな地図が表示され、もっと細かく見たいと思えばズームインすることができます。

また、逆にズームインしすぎて、今いる所からどうやって目的地まで行けばいいのか分からなくなることもあります。その場合はズームアウトして周辺の地図を見直すことができます。

要は、マンダラチャートも同じです。

マンダラチャートでは、一枚の大きな幹で目標全体を見渡すことができますし、一つの枝や葉にズームインして、今やるべきことにフォーカスすることもできます。

時にはズームアウトして、時にはズームインして一つひとつの枝葉を見比べることで、どこかの枝葉の誤りに気付き、早期に行動目標を修正することもできます。

このマクロの視点とミクロの視点を見比べて繰り返すことが、目標達成の精度を上げていくことにつながるのです。

マンダラチャートで課題を解決する

マンダラチャートが目的・目標の達成に役立つことはお分かりいただけたかと思います。

マンダラチャートのもうひとつの用途として、課題解決のためのツールとして活用する方法があります。

こちらは一例ですが、今解決すべき課題が「残業を減らす」だった場合、A〜Hのアルファベット順で目標を入れていきます。

まずは十字(A〜D)に、すぐに実行すべき目標を入れていきます。そして次に、4隅(E〜H)に少しだけ時間や努力が必要な目標を入れていきます。つまり、4隅は十字の目標に対して、補完的な目標と考えると良いと思います。

マンダラチャートを課題解決に活用する

このように、実行する目標に優先順位を付けて進めていくことで、たとえ全ての目標に行き届かなくても、基本的なことは先に優先してやっておくことができます。

確実な目標達成のために注意すべきこと〜5つのコツ

マンダラチャートの効果をまんべんなく発揮するためには、目標に具体性を持たせることやモチベーションを継続させる工夫が必要です。以下は、目標達成のための5つのコツです。

目標はできるだけ具体的にする

「〜を達成する」や「〜できるようになる」など、抽象的な目標設定ではなく、必ず定量化することが重要です。たとえば、「〜を○○万円にする」や「〜が○○回できるようになる」など、具体的な数値目標を設定することが大切です。

目標は必ず自ら決める

人から押し付けられた目標や、自分がやりたくないと感じることを目標にすることは極力やめましょう。
自らが主体性を持って行動できなければ、目標達成は遠のいてしまいます。

丁度よい目標設定

ここが最も難しいところですが、目標は高すぎても低すぎてもいけません。高すぎれば最初からやる気が失せますし、低すぎれば努力しようと思いません。

期限を定める

必ず目標達成の期日を決めないと、いつまで経っても終わりません。また、人間の脳はタイムプレッシャーをかけられることで能力を発揮できることが、脳科学的に判明しています。

ルーチン化する

目標達成をスムーズに進めるには、習慣化することが大切です。習慣化ができてしまえば、あまり頑張らなくてもその積み重ねで目標達成することができるようになっていきます。

夢を叶える近道は行動指針の可視化

マンダラチャートが完成したら、常に見えるところへ貼って毎日確認しましょう。

大谷選手は高校時代の監督、佐々木洋氏からの教えにより作成したマンダラチャートを常に見つめながら、プロでもなかなか投げられない球速160キロを高校時代に成し遂げ、ルーキーイヤーに投手で3勝、打っても3本塁打という「二刀流」になれたのです。

参考:花巻東時代に大谷が立てた目標シート | スポニチ提供

夢を着実に叶えていくためには、度々マンダラチャートと向き合い、「振り返り」を行うことが重要です。
たとえば、週に1回、月に1回など、目標達成の期限に応じて振り返りの時間を確保することで、常に軌道修正が可能です。

人生においても、仕事においても、この「振り返り」ができる人は次々と小さな目標を達成し、やがて人生においての大きな目標を着実にやり遂げる傾向にあります。
つまり、常に今の自分がいる相対的な位置を把握すること。前述で例えたグーグルマップのズームアウト、ズームインの繰り返しが重要なのです。

また、マンダラチャートは自己目標や課題解決以外にも、「事業計画」や「販促計画」、「プロジェクト計画」、さらには目的を達成するための「人員配置」、「店舗の ドミナント戦略 」など、様々な用途に活用可能です。

ちなみに僕は、以前会社で新商品を開発した後に、そのプロモーションを行うウェブサイトの設計にマンダラチャートを使いました。そうすることによって、SEO に強く、且つ訪れるユーザーがサイトを回遊しやすい構造にすることに成功しています。

人生は僕たちが想像しているよりも、非常に緻密で細かいパーツの集まりでできています。僕たち人間は長い人生の中で、無意識のうちに無数のジグソーパズルを一つひとつ、迷ったり手探りしながら当てはめて成長していきます。

ですから、その一つひとつのピースを着実に積み上げていくためには、常に自らの行動指針と向き合い、それを一つひとつ乗り越えていくことが大切なんです。

人は愚かですから、思い立ったようにパズルのピースをたくさん握りしめ、目的となる形を一気に組み立てようとしてしまうものです。
しかし、それではバランスが取れず、これまで着実に積み上がってきたピースまで崩してしまうことに繋がりかねません。

パズルも仕事もそして人生も、その全体像は僕たちが目に見えている姿よりも遥かに大きなものなんです。
ぜひ、マンダラチャートを活用してその全体像に目的・目標を持って望んでみてください。

そうすれば、毎日一つひとつ積み上げていくピースが、やがて皆さんの人生をさらに豊かなものにしていくはずです。
ぜひ明日から、「自分は運がない」「自分は能力がない」などと悩まず、まずは目の前の小さな目標からチャレンジしてみましょう。ある日気がついたら、突然できあがっているパズルは存在しないのです。


この記事を書いた人

はじめまして、僕はアシマと申します。何のキャラなのかは写真からご想像いただければと...
一部ではサイト管理者と激似との噂もありますが、ご存知の方はくれぐれも内密に。
マーケのプロとして、ビジネスにお役立ていただける記事をどんどん書いていきますので、宜しくお願いします

▼アシマの中の人の略歴

  • ソニーグループにて、直営店舗の運営、ウェブマーケティングによるD2C推進の統括を経験。また、ナレッジマネジメントの推進や福利厚生サービスのWeb化を推進。
  • 家電量販店店長を経験し、その後店舗開発の出店営業支援、VMDの企画制作を歴任。
  • システムインテグレーターとして、手術室及び血管造影室の画像・映像配信システムの開発・設計、エンジニアリング及び、リモートメンテナンスシステムを開発。その後、メディカル組織のマネージメントを経験。
  • 現在はアクアマイクロ株式会社にて、マーケティングディレクター及び、デジタルマーケティングコンサルタントを担当しております。